課題
稼ぐ力はある。返済も順調。
それでも、手元のお金が足りない。
稼ぐ力が高く、返済も順調で、銀行からの評価も高い会社でした。
社長は、将来の稼ぎ口をつくるために動きました。収益不動産の購入と、別の事業を営む会社の買収です。合わせて約2億円を、手元のお金から払いました。
その結果、手元のお金は大きく減り、資金繰りが苦しくなりました。社長は、新しく3,000万円を借りることを考えていました。
| 比較項目 | 見直し前 | 見直し後 |
|---|---|---|
| 毎月の返済 | 600万円 | 400万円 |
| 手元に残るお金 | — | 1年で2,400万円増える見込み |
| 新しく借りる予定だったお金 | 3,000万円 | 借りずに済んだ |
| 支援を始めてから返済が変わるまで | 約2か月(2026年8月に支援開始、10月から新しい返済) | |
2,400万円は、毎月の返済の差(200万円)×12か月で計算した見込みです。浮いた分を使わずに残した場合の額で、利益が増えたという意味ではありません。利息は別にかかります。
取り組み
担当CFOが、
最初に見たもの。
- 週ごとのお金の流れを見えるようにする。過去2年の実績から、52週分の資金繰り表をつくりました。手元に必ず置いておくべきお金と、月ごと・1年の中で一番お金が要る時期と、その額をつかみました。
- 今の借入を、これからの稼ぎで返せるかを確かめる。借入の一覧をつくり、返済の予定と比べました。返済は十分にできる。ただ、手元のお金が増える速さが遅く、待っていられない。そこで、改善すると決めました。
- 返す期間を、お金の使い道に合わせて整える。長い期間をかけて返すべき運転資金を、短い期間で返す借り方になっていました。この長さのバランスを整えると、毎月の返済が減り、手元のお金が増えていく形になります。
- 銀行が判断できる形にして、相談する。事業計画・資金繰り表・返済計画をそろえ、メイン銀行とサブ銀行の2行に相談しました。
結果
新しく借りずに、
手元のお金が増える形へ。
10月から、毎月の返済は400万円になりました。浮いた月200万円は使わずに、そのまま手元に残します。1年で2,400万円、手元のお金が増えていく見込みです。
借りようとしていた3,000万円は、借りずに済みました。借入を増やして乗り切るのではなく、今ある借入の形を整えて、手元のお金を取り戻しました。
「こんなやり方があったんですね」
― 社長
借入には契約条件があり、見直しには金融機関の審査があります。無理な交渉はしません。すべての会社で同じ見直しができるわけではありません。約2か月という期間は、この会社の実績です。会社名と投資の細かい中身は伏せています。
この事例を担当したCFO
上野 貴司
代表取締役・中小企業診断士。事業会社での財務・経営管理15年、企業支援11年。
経歴と考え方を見る御社の状況を、こうしたところから確かめます。
- 大きな投資を、手元のお金から払ったばかりだ。
- 黒字で返済も順調なのに、手元のお金が思うように増えない。
- 新しく借りる前に、今の借り方で整えられることがないか、確かめたことがない。
新しく借りる前に、
今の借り方を確かめる。
借りる額を増やす前に、整えられることがあるかもしれません。今の数字と、これからの見通しから一緒に確かめます。
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